のこのこいきる

26歳で若年性乳がん患者となりました。現在29歳。治療のことや日記

これからの治療

先週、姉とS氏を連れて、新しい主治医から今後の治療についてお話を聞いた。

先生はとてもあっけらかんとしていて、ぜーんぜん見えないぐらいの小さい癌だから!と言う。

姉とS氏は、結婚式の終わった後、2月から抗がん剤をやったら?と言い、先生も同意していた。

私としては、皆がそう言うなら…という感じ。確かに、これから何かと準備もあるし、結婚式が終わってから本格的に治療に取り掛かるのが良かろう。

気になるのは、新しい主治医と元の主治医先生で、治療方針(主にホルモン剤の種類について)の意見が違う点。姉(看護師)は、「先生同士で意見が違うなんて当たり前!!」と言っていたのであまり気にしないようにしたい。

それと、新しい主治医は元気の良い…というか早口にバーっと捲したてる?タイプなので、相性がどうか…。「新しい先生怖い」などと言っては姉とS氏を困らせた。その内慣れる筈。

 

兎にも角にも、私が知りたいのは自分の命のタイムリミットで、でも転移した癌はあまりに小さくて今すぐ命に関わるようなものではなく、つまり今後どうなるかは全く分からないということだけが分かった。

姉と話したけれど、私がおばあちゃんになることは無いだろうけど、来たるべき時は3年後なのか10年後、あるいは20年後になるのかは分からないと言われた。

そうなると気が抜けてしまって、なんとなくフワフワとしたまま毎日が過ぎている。

 

先日友人と飲んでいて、転移の話をした。その時には家族でない気安さでつい泣いてしまって、死ぬことより家族を置いて行く怖さについて話したのだけど、その時彼女に言われた言葉にとても救われたのだった。

「一番怖いのは君なのは当たり前なんだよ。S氏はそれも分かってるし、受け止められる、凄い人だよ」

それを聞いてなんだかとても安心して、S氏ともやっと、今回の転移についての気持ちを正直に話すことができた。子どもが欲しいことも含めて。

 

私が彼より早く死ぬだろうことは、触れてはならないタブーにしない方が気は楽になった。ただ、注意しないといけないのは、感情に任せて「どうせ私はもう死ぬんだから!」なんていう風に振りかざしたりしてはいけないという点。怒ったりするとそんな風に言いたくなる時があって、それだけは言っちゃいけないと戒めている。