のこのこいきる

26歳で若年性乳がん患者となりました。現在29歳。治療のことや日記

私がいなくなったら

昨日は主治医先生とはあまり話せなかった。今後の治療方針について、抗ガン剤をやるか、今のまま(ホルモン剤)で様子を見てガンが大きくなったら抗ガン剤をやるか、という方針だけ教えてもらったのだ。

取り敢えず、家族や会社と相談しますとだけ言って、それ以上話すと泣きそうだったので急いで終わらせた。

今回は「マジでヤバいやつだ」「死ぬのかも」と思って、そう思えば思うほど、不思議と他人の前で泣いてはいけないと考えてしまう。

だって、ステージ4の「本当に余命が見えちゃうかもしれない人」が泣いたら、相手も本当に困るよね、と思えてしまって。

まだまだ治療はできるし、諦めるような段階ではないと思う。それでも、S氏や実家の家族のことを考えると涙が出る。

だって、抗ガン剤は6月までやっていて、つい最近まで放射線治療もしていた。ホルモン剤も打っている。これだけ治療しているのにそれでも転移が見つかったということは、相当元気なガンなのでは?と疑ってしまう。

もし、もしも私がいなくなったら。まだ30歳にもならない娘を亡くす両親が不憫だ。去年の告知の時に、滅多に泣かない姉が泣いていたのに、今回の知らせをどう思っているのだろうか。

それに何より、S氏はどうなるのだろう。毎日仕事ばかりせず、ちゃんと遊んだり笑ったりしてくれるかな。とてもシャイで、友達も少ない人だから心配だ。せめて子どもがいれば良かったのに。

今回のことを聞いて、S氏はまたいつも通り、優しく大丈夫だよと慰めてくれた。きっとこの人も怖いだろうに、と思うので、諦めちゃいけないし泣いちゃいけないと思う。

 

1人の時だけはびっくりするぐらい涙が出て止まらないのだけど、もう少しだけ泣いて、その後は頑張って闘えるようになりたい。