のこのこいきる

26歳で若年性乳がん患者となりました。現在29歳。治療のことや日記

骨転移と腰痛の話

前回投稿から少し間が空いてしまいました。この1ヶ月は様々な体調や心境の変化がありましたが、大丈夫、元気になってきたところです。

■骨転移に関する経過(7月下旬~8月12日現在)
 さて、前回はCT検査の結果「骨転移が進行しているかも」という時点までの報告でした。
その後のことを整理すると、まずCT検査の結果を整形外科の先生に見ていただいた結果、骨転移が進行しているであろうことが確認されました。頸椎12番とあともう一個どこか(すぐ忘れる)に骨がもろくなっているところが確認でき、これはここ数ヶ月で進行したもののようです。
 治療としてはランマークという骨修復をする薬が開発されており、これを使用すれば大丈夫だろうということで整形外科の先生としてはあまり重篤な状態とは思っていないとのことです。ただし、このランマークは骨に働きかける薬なので歯の根っこなんかに問題があるとあごの骨が腐るという副作用が見られることがあるそう(2%ほど)で、かかりつけの歯科での検査を行いました。すると、5-6本ほどの歯の根に膿んでいる可能性があるということで、歯の治療をすると半年~1年かかるので今すぐ抜くか?という話に。
 この時点で「死んでも歯は抜きたくない」という私の希望があり、ちょっとした抑うつ状態になっておりました。また、腰回りの痛みが徐々に強くなってきていて、骨転移の痛みなのではないか、結局もうすぐ死ぬんじゃ無いか、といった疑念で常に涙ぐむ毎日。
 その後整形外科の先生と主治医と協議した結果、あっさりと「今すぐどうこうなる状態じゃないので大丈夫。まずは放射線治療をしようか」と言われたので大分気分は上向きになりましたが、この頃(7月末頃)はかなり参っていました…。

■腰痛のこと
 私が症状を重篤と捉えていた要因として、日々強くなる腰痛があり、これは日を追う毎にひどくなっていました。今週(8月2週)には、寝ても覚めても歩いても座っても何をしても痛く、とうとうAmazonで杖を購入しました。
 痛み始めたタイミングというのが骨転移の発覚と同時期だった為、神経痛だと思っており、痛み止めを強くしてもらう等で対処していたのですが、とにかく痛み止めが効きませんでした。若干緩和されることはあるのですが、市販の痛み止めやカロナールでは全く効かず、トラムセットを処方されてやっと「横になれる」程度にしか痛みが緩和されません。
 どの程度行動が制限されるかというと、1分以上立っていると痛いので立ったまま化粧ができない、一応歩けるが歩行器を使っている老人に抜かされる、病院内を歩いていると職員から車いすを勧められる、痛みで起きてしまう、といった感じでした。
 この痛みは主治医も骨転移による関連痛と見ており、来週から行う放射線治療によって痛みが緩和されるだろうと説明されました。
 ただ、日々あまりにも強くなる痛みに疑問もあり(関連痛だとしてもあまりに急に悪化したので)マッサージや鍼、自分で行うストレッチなどを実施した結果、痛みのほとんどは梨状筋症(尻や腰周りの筋肉の硬化による神経痛)ではないかと思い始めました。神経が圧迫されている痛みもあると思うのですが、大部分は別の症状として鍼やストレッチで様子を見ようと思います。


■多方面からの視点を
 今回のようなことは治療のなかで多々あります。再発や進行に不安を抱えるなかで、関係のない体調不良の原因を別の原因と取り違えたり、その所為で解決方法を間違えたり…。
 今回は特にタイミングが良すぎて(乳腺の主治医や整形外科の先生もがんの関連痛だと思っていた訳だし)分からなかったというところはあるのですが、別の治療院に行ってみなかったらずっと解決しなかったんだろうな、と思います。放射線治療ではこの痛みは取れないだろうし、鎮痛剤を増やしても効果はない訳ですから。
 解決したと言ってもまだまだ痛みは取れておらず、杖なしで歩ける程度なのですが、原因が解明されたことで解決の糸口が見えましたから気分は明るいです。がんの症状と別の症状、きちんと切り分けをして無駄な心配をしないようにしなくては、と改めて思いました。

CT結果

6月末のハーセプチン+パージェタ投与の日、CT検査も受けてきました。

結果として、肺の腫瘍は大きさが変わらないけれども1年以上前に「腫瘍じゃないかも(経過観察)」と言われていた骨の方が悪く(なんて言っていいのかよく分からないので、悪く、とだけ書いておきます)なっているとのこと。頚椎12番(一番下の方ですね)に見られた影のようなものが、半年前までの検査では変化が見られなかったのに、今回の検査ではしっかりと映るようになっていました。

これを受けて再度整形外科の先生に診ていただいたところ、やはり何か(骨転移?)が進行しているようなので、全身のMRIを撮ってから治療の検討をすることに。これは来週です。

 

正直あまり実感もないのだけれども、骨転移ってやばいやつじゃないのかな。実感は全然ありませんが…。骨転移について調べようとすると、すぐに「余命」をサジェストしてくるので笑ってしまった。整形外科の先生の口調からはその辺り読み取れなかったよ。「今は良い薬がある」って言ってたけど、それって抗がん剤なのかな。抗がん剤はもうやりたくない。

3ヶ月毎に撮っていたCTを見ると、3月まではあまり変化がなく、ここ3ヶ月ほどでぐっと影が濃くなっています。ということは、抗がん剤が効いていたということ?でも、1年以上前の、抗がん剤を始める前の時点で「骨は影がなくなっていたので経過観察」ということになっていたんだし、関係ないのかな。

腰のあたりが痛いのは関係あるのかな?単に先週風邪で寝込んでたせい?

 

あ、前回書いた肩のあたりの痙攣は、ポートが神経を刺激しているせいかもとのこと。とりあえず放っておいて問題ないそう。

 とりとめないですが、今回は以上。

右肩の痙攣?

先週の木曜日は分子標的薬の投与日でした。

前回の記事で触れていた足の強張りについて主治医に相談し、次回の投与日に整形外科での診察をしていただくことになりました。原因が浮腫によるものなのか、関節に影響が出ていることによるものなのか、切り分けをするそうです。

結果として浮腫が原因の場合は、リンパ浮腫外来がある病院を紹介してくれるとのこと。私はリンパ節郭清をしていませんが、ひどい浮腫に対するエキスパートの看護師さんに指導を受けるためです。

ちょっと先のことだけど、これでよくなるかもしれないと思うと楽しみです。最近お茶を習いたいなーと思っているのですが、このままだと正座ができないので夢のまた夢で終わってしまうので!

 

さて、表題の痙攣について。

ここ1ヶ月ぐらいでしょうか、右肩のあたりに痙攣(というかピクつくというか…不随意運動です)が出るようになりました。動いているときには気にならないけれども、静かに読書したり観劇しているような際には気になる程度のものです。

気になるのは、丁度CVポートが入っている右上腕部から右の鎖骨あたり(つまりカテーテルが入っているあたり)のような気がする点です。

ポートを入れてから2年ほど使用しており、主治医や化学療法室の看護師さん達にはあと数年は使用して大丈夫だと言われています。ただ、治療中の方には分かる通り、大抵の症状は「大丈夫です」で流されてしまう側面があります。それは9割9分その通りで、患者側の気にしすぎなのかもしれません。しかし、病院側の言う通りに副作用を放っておいても症状が緩和されないのも事実。気になることは頑張って何度も訴えていかないと……。

つまり、次回の通院の時にこの症状が続いているなら言わないといけないですね。(嫌だなー!文句の多い患者だと思われたくない 笑)

足のことだって、何度も「仕方ない」と流されてきたのをずっと言ってるからこそ別のアプローチを考えてもらえてるんですもんね。自分のために頑張らないと。

抗がん剤中止して2ヶ月

とても久しぶりの投稿。
副作用のなごりはいくつかあるものの、抗がん剤の投与をやめてから2ヶ月が経ったこともありなかなか元気に過ごしています。
歩いても息切れがするとか、走ると気持ち悪いとか、とにかく吐き気がするといった症状は落ち着き、運動したりお酒をたしなむといった日常の楽しみが我が手に戻りつつあります。
今でも辛いのは足の浮腫でしょうか。全盛期に比べれば大分良いのですが、ふくらはぎは張るし足首から先の皮膚が硬化してしまって正座もできない状態です。次回のハーセプチン投与の際に先生に相談してみたいけれど、「しばらくは仕方ない」で片付けられるんだろうな…。
副作用はある程度仕方ないとはいえ、少しでも予後が良いようにリハビリをしたいし、病院の方でその辺りの指導を多少でもしてくれれば良いのになーと思わずにいられません。
「お風呂で暖めて」なんて、こっちでもさんざんやっているようなアドバイスしか貰えないので、お手上げ状態。
正座ができないというのが予想外に不便なことは多い。先日参加した、お寺で行われたワークショップの際なんか、住職や先生の前で皆が姿勢を正すなかでひとり足を崩し続ける無礼者のような振る舞いをせざるを得なかったのでした。心のなかでずっと(違う、正座したいけどできないんです!)と叫び、周囲の人には足をさする(痛いアピール)などして誤解を解こうと必死でした 笑

あ、抗がん剤が終わって嬉しかったことがもう一つありました。浮腫が多少減ってきていたこともあり、2-3㎏は体重が減ったことです。体調が良くなったのでダイエットをする気力も戻って、少しずつですが元の体重に近づけています。
ハーセプチン投与の為に病院に行った際など、先生に「体重すごく減ってますけど大丈夫ですか?」と言われるほど。
抗がん剤の浮腫で太った分はあとで痩せられる。そのことが分かっただけでも、ものすごく嬉しいです!

ちょっとずつ

抗がん剤の最終投与から2週間が経過しました。
少しずつですが身体が回復している実感があり、快調な毎日です。
特に実感しているのは、下記のようなところでしょうか。
・立ち上がるときなどに辛くて「どっこいしょ」と言っていたのがなくなった。
・駅前まで5分歩くだけで息切れしていたが、息切れしなくなった。
・運動すると気持ち悪くなっていたのがなくなった。
・足の浮腫が少しずつ良くなっている(ぱんぱんで歩くのも辛い日が減った)。

自分比ですごく良くなっているのでつい調子に乗ってしまいそうなのですが、今までそうやって無理しては高熱を出すことが多かったので自粛しようと心がけています…。
「めっちゃ体調良い!最高!」と思っていた日に鏡を見たら顔面蒼白だった、などということもあるので、以前に比べて良いからといって、完全に良いわけではないということを肝に銘じます。
最近は、体調が悪すぎてできていなかった「掃除」「ダイエット」「勉強」を始めています。リハビリのつもりで、少しずつやっていこうと思います。

新年度1回目通院

今日は4月の第1回目の通院でした。
抗がん剤治療はとりあえず終了し、今回からはパージェタとハーセプチンの投与のみになります。このまま6月まで様子を見て、CT検査の結果をもってその後の治療を決定します。

最近、手足の色素沈着が進んでいるようです。特に足首から先だけ皮膚が赤黒く、鍼灸院などに行った際に指摘されるほどです。
はじめは浮腫で血流が悪いせいかな?と思って保湿していたのですが、日を追うごとにだんだんとひどくなっていて、皮膚のつっぱりが辛いのと見栄えが悪いのも気になり、皮膚科受診の際に相談してみました。
やはり抗がん剤の影響で色素沈着は起こる(一昨年のドセタキセルのときも指の関節が黒ずんでいました)のと、浮腫で血流が悪くなっているのが原因だろうとのこと。対処法として以前から継続のビタミン剤を飲み続ける+マイヤロンの塗布+保湿を試してみて、と言われました。
すぐに良くなることは無いと思うと焦ってしまうのですが、抗がん剤は終了したし、あとは良くなる一方のはず。我慢のしどころです。

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 (この写真でも多少は分かるけど、風呂上がりなんかはオセロみたいにきっちり分かれている)

 

疲れやすいのは相変わらず。といっても先週はパクリタキセルを投与したのだから、まだ良くなるはずもないですね。
昨日は国立能楽堂で能を観ていたのですが、昼能ではやくに終わったのでその後映画でも…と思うもすっかり疲れ切ってしまって、早々に帰宅。そんな風に、一日に少しの予定しかこなすことができません。
体力を戻す為にも、しんどくても1日1回は外出することを決めているのですが、こちらも良くなるにはしばらく時間が必要そうです。

パクリタキセル卒業

木曜日の通院にて、抗がん剤(パクリタキセル)を終了しました!

今回のCT検査では腫瘍の大きさに変化もなく(もともと数ミリのものなのだけど)、そろそろ投与開始して1年ということで体力的に無理があるということで…

その後の治療は、とりあえず分子標的薬は継続して、抗がん剤をやめたことで影響がないか観察することに。その後ホルモン剤に切り替えるのか等々考えることはあるのですが、取り敢えず抗がん剤やめる決心ができたことは嬉しいです。

最近はとにかく疲れやすくて、家から駅前まで徒歩5分ほど歩いただけでもぐったりする程でした。1時間ぐらい散歩したら、もう身体の芯から疲れ切って起き上がれないぐらい。

この「疲れやすい」が浮腫に並ぶ辛さなのですが、どうもあまり理解されないようです。化学療法室の看護師さんに調子を聞かれて「すごく疲れやすいです」と言ったのだけど、「分かりますー!」と軽く流されて終わりだったし。

8時間寝て、起きてご飯食べたらそれだけで疲れて横にならないといけなくて何もできない。全ての予定が楽しみでなくなる(疲れて口数も減るので)。

これらが無くなると思うと、すーっごく嬉しいです。少しずつ良くなって、また髪の毛も生えると思うとウキウキしてきました。体力向上頑張るぞー!浮腫も改善させたいし、ダイエットもしたい!

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ちなみにパクリタキセルはこの一年で全42回(多分)投与でした。